平成29 年2 月に厚生労働省より、「平成27 年度賃金構造基本統計調査」の結果が公表され
ましたのでご紹介します。
この調査は、統計法に基づく基幹統計「賃金構造基本統計」の作成を目的とする統計調査
であり、主要産業に雇用される労働者について、その賃金の実態を労働者の雇用形態、就
業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにするものです。
日本全国の16大産業が対象とされ、一定の方法にて抽出された78,095 事業所の内、49,783
事業所から回答を得たとのことです。 以下が主要な調査結果です。

(1) 賃金の推移
賃金は、男女計304.0千円(年齢42.2歳、勤続11.9年)、男性335.2千円(年齢43.0歳、勤続
13.3年)、女性244.6千円(年齢40.7歳、勤続9.3年)となっている。賃金を前年と比べると、
男女計及び男性では0.0%と同水準、女性では1.1%増加となっている。女性の賃金は過去
最高となっており、男女間賃金格差(男性=100)は過去最小の73.0となっている。

賃金の推移

(2) 性別にみた賃金
男女別に賃金カーブをみると、男性では、年齢階級が高くなるとともに賃金も上昇し、50
~54 歳で425.7 千円(20~24 歳の賃金を100 とすると203.6)と賃金がピークとなり、そ
の後下降している。女性も50~54 歳の269.5 千円(同135.1)がピークとなっているが、
男性に比べ、賃金カーブは緩やかとなっている

性別にみた賃金

 

 

 

 

 

 

 

 

 
(3) 学歴別にみた賃金
学歴別に賃金をみると、男性では、大学・大学院卒が399.7千円(前年比0.7%減)、高専・
短大卒が306.3千円(同0.8%減)、高校卒が288.1千円(同0.0%)となっている。一方、
女性では、大学・大学院卒が288.7千円(同0.3%増)、高専・短大卒が255.6千円(同1.2%
増)、高校卒が208.3千円(同0.3%増)となっている。女性の賃金は、全ての学歴におい
て前年を上回っている。
学歴別に賃金がピークとなる年齢階級をみると、男性では、全ての学歴において50~54歳、
女性では、大学・大学院卒及び高校卒で50~54歳、高専・短大卒で55~59歳となっている。
学歴別に賃金カーブをみると、男女いずれも大学・大学院卒の賃金カーブの傾きは大きく
なっており、男性は女性に比べてその傾向が大きい。

学歴別にみた賃金
(4) 企業規模別にみた賃金
企業規模別に賃金をみると、男性では、大企業が384.8千円(前年比0.7%減)、中企業が
320.2千円(同0.0%)、小企業が290.9千円(同0.8%増)、女性では、大企業が268.7千円
(同0.1%増)、中企業が242.3千円(同0.8%増)、小企業が219.1千円(同1.2%増)とな
っており、男性は小企業が前年を上回り、女性は全ての企業規模において前年を上回って
いる。また、大企業の賃金を100とすると、中企業の賃金は、男性で83.2(前年82.6)、女
性で90.2(同89.6)、小企業の賃金は、男性で75.6(同74.4)、女性で81.5(同80.6)と
なっており、企業規模間賃金格差は男女ともに縮小している。

(5) 産業別にみた賃金
主な産業別に賃金をみると、男性では、金融業,保険業(466.4千円)が最も高く、次いで教
育,学習支援業(435.0千円)となっており、宿泊業,飲食サービス業(271.1千円)が最も
低くなっている。女性では、教育,学習支援業(304.2千円)が最も高く、次いで情報通信
業(300.0千円)となっており、宿泊業,飲食サービス業(196.7千円)が最も低くなって
いる。賃金カーブをみると、男性では、金融業,保険業は50~54歳で賃金がピークとなり、
その後大きく下降している。

(6) 雇用形態別の賃金
雇用形態別の賃金をみると、男女計では、正社員・正職員321.7千円(年齢41.4歳、勤続
12.7年)、正社員・正職員以外211.8千円(年齢46.5歳、勤続7.7年)となっている。男女
別にみると、男性では、正社員・正職員349.0千円(前年比0.2%増)、正社員・正職員以
外235.4千円(同2.7%増)、女性では、正社員・正職員262.0千円(同1.0%増)、正社員・
正職員以外188.6千円(同4.2%増)となっている。
年齢階級別にみると、正社員・正職員以外は、男女いずれも年齢階級が高くなっても賃金
の上昇があまり見られない。

厚生労働省のホームページに詳しく掲載されていますので、確認してみて下さい。
詳しくは当事務所までお問い合わせ下さい。