28年4月14日に発生した熊本地震。被災地支援の一つとして、義援金を送る動きが広がっています。
国税庁は4月18日に、「義援金に関する税務上の取扱いFAQ」を公表し、義援金を支払った場合の取扱や、確定申告の際の証明書等について、照会の多い事例が公表されました。

被災地に対する寄附はどういったものがあるのか。個人が義援金を送った場合、課税関係はどうなるのか。以下にまとめました。

■主な義援金の支払先と課税関係
(1)災害対策本部
・個人の方が、熊本県下や大分県下の災害対策本部に対して支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。

(2)日本赤十字社
・個人の方が、日本赤十字社の「平成28年熊本地震災害義援金」口座に対して支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。

(3)認定NPO法人
・認定NPO法人に支払った義援金がその認定NPO法人の行う特定非営利活動に係る事業に関連するものであるときには、その義援金は「認定NPO法人等に対する寄附金」に該当します。
個人の方が、「認定NPO法人等に対する寄附金」として支払った義援金は、寄附金控除(所得控除)又は寄附金特別控除(税額控除)の対象となります(選択適用)。

(4)公益社団法人、公益財団法人
・寄附金控除の対象となります。支払先が一定の要件を満たす公益社団法人・公益財団法人である場合には、寄附金特別控除(税額控除)との選択適用が可能です。
(5)NPO法人、職場の有志等人格のない社団
・寄附金控除等の対象となりません。

■確定申告が必要
寄附金控除を受けるには確定申告を行うことになりますが、その際には以下のような、義援金を支払ったことを証明する資料の用意が必要になります。

(1)熊本県下や大分県下の災害対策本部が発行する受領証
(2)募金団体の預り証
(3)郵便振替で支払った場合の半券(受領証)
(4)銀行振込みで支払った場合の振込票の控え

なお、上記(3)、(4)の場合は、募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のホームページの写しなど、義援金を振り込んだ口座が義援金の受付専用口座であることが分かる資料を、確定申告書に添付又は確定申告書提出の際に提示してください。

■様々な被災地寄附のかたち
28年5月4日付の日本経済新聞によると、義援金として、いわゆる「ふるさと納税」やポイントを利用した寄附を行う人も増えているそうです。

・ふるさと納税
ふるさと納税は通常、確定申告を行って税額を控除するのが一般的ですが、ふるさと納税独自の仕組みである「ワンストップ特例制度」を使うことで、確定申告を行わずに義援金を送ることができます。

※ワンストップ特例制度
ふるさと納税をする寄附先が5団体までならば、確定申告が不要になる制度。利用者は自治体から送られてくる申請書に記入して返送するだけで完了します。この場合は、控除される税金はすべて住民税からの控除になります。

・ポイントを使った寄附
買い物で貯まる共通ポイントや航空会社のマイル、クレジットカード会社のポイントなどを被災地への義援金として寄附することが可能です。
ただしポイントを使った寄附は、税制面での優遇はありません。寄附の受け付けは5月末までにしている会社が多く、申込期限には注意が必要です。

詳しい内容につきましては、当事務所までご確認ください。